「活性酸素は細菌の殺し屋」①活性酸素は生物が生きる上で大事な役目、たとえば酵素反応を促進するとか、細胞内での情報伝達のメッセンジャーになるなどの大事な役目も果たしている。
　また、体内に入った細菌などの外敵を消滅するのに活性酸素は主役を演ずるので、生物は白血球などを使って話性酸素を作り出す仕組みを持っている。つまり、活性酸素の働きがなければ、人体はたちまち細菌にやられてしまう。
最近、新型インフルエンザの流行、中高年女性で急増していMるA「C肺（マック）」症②などが報道されている。これらのウイルスや細菌の殺菌・除菌に活性酸素は有効と考えられる。

　このように有効な「活性酸素」についての理解は③にゆずることにして、ここではどのようにして活性酸素を発生させ、主に生活空間の水環境ー主に飲料水と風呂場一の清潔を保つ仕組みについて提案したい。活性酸素は、上水道の給水栓での残留塩素（通0.2常mg／蹂程度）が「特殊セラミックス」に作用することにより発生すると考えられる。

　最近注目されている、酸化チタンに代表される光酸化触媒においては、太陽・光のエネルギー（紫外線）により、強力な酸化作用を持つ活性酸素を発生させるが、光が届かない個所や水中では機能しない。
　水道水中の微量の塩素が「特殊セラミックス」作用することにより、塩素の持つエネルギー（各種物質と良く反応する）により、酸化チタンに紫外線が当った時と同様に、水中や光が届 かない場所でも活性酸素（ヒドロキシラジカル）を発生させていると考えられる。

　都市部においては、各種集合住宅やオフイスビルにおいては、上水道給水栓から「貯留 水槽」を設置し、そこから各戸や各階の給水場に送水されている。この場合、貯留水槽の維持管理が不適切な場合や給水管や蛇口などが腐食した場合に塩素が過剰に消費され、水質の悪化が懸念される。このような場合、貯留水槽に「浄水浮玉」を設置することにより、水質を良好に保つことが可能である。
　また、風呂においては、「浄水浮球」を設置することにより、風呂湯を毎日取り換えることなく2~3日程度連続して使用することが可能になり、水量や電気・ガス等の節約ができるばかりでなく、風呂場内の衛生状態を良好に保つことができると考えられる。

東北大学名誉教授 西野 徳三